草間彌生『花咲ける妻有』photo by Osamu Nakamura

ドライブがてら、この秋はアート三昧な休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。いま全国各地で、地域全体にアート作品を設置し、観光客を呼び込む地域振興がちょっとしたブームとなっています。そのなかから、おすすめの6つのエリアをアート鑑賞ナビゲーターの藤田令伊さんがピックアップ。それぞれの魅力を教えていただきましょう!

雄大な自然とアートが一つに融合した景色にため息

「六花の森」内にある彫刻『考える人(ロダンから)』

北海道・中札内村

北海道の代表的な8つの庭園が集中している「北海道ガーデン街道」は人気のドライブコース。大雪〜富良野〜十勝を結ぶ全長250kmの道のりは雄大な自然を肌で感じられると評判です。その「北海道ガーデン街道」の最終地である「六花の森」(写真上左)がある中札内村(なかさつなむら)は「花と緑とアートの村」を謳い、美と自然が共存するアート・スポット。訪れてほしい場所はもちろん「六花の森」。森には色とりどりの花だけでなく、クロアチアの古民家を移設した美術館も点在します。そしてもう一つの見どころスポットが「中札内美術村」(写真上右)。自然とアートが見事に溶け合ったその雰囲気は他に類を見ません。145,000平方メートルの広大な自然公園にいくつもの美術館があり、村内のレストランでは地元の農産物を使用した家庭料理を楽しむことも。なお、六花の森、中札内美術村ともに例年10月中旬から冬季休業に入りますのでご注意を。

六花の森・中札内美術村
■開館期間:2016年10月16日まで。
■営業時間:2016年9月25日までは10:00〜17:00、9月26日〜10月16日までは10:00〜16:00

泊まれるアートって何だ! 760平方キロのエリア全体が芸術

リチャード・ウィルソン「日本に向けて北を定めよ(74°33’2”)」photo by安齋重男

行武治美「再構築」photo by Takuboku Kuratani
ジェームズ・タレル「光の館」photo by Tsutomu Yamada

新潟県・越後妻有(十日町市・津南町)

エリア一帯がアート空間になる「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」。3年に1度開催されるこの芸術祭の舞台となるのが、越後妻有(えちごつまり)地域(十日町市と津南町)です。2016年は芸術祭の開催年ではありませんが、約200のアート作品が道路の脇や駐車場、田んぼや集落の中というように、エリアの至るところに常設展示されていますので、いつ訪れても楽しめます。見るだけではなく、体験型アートに参加したり、アーティストが手がけた作品(『うぶすなの家』『光の館』(写真下右)など)に泊まることができるのがここの特徴。エリアは760平方キロという広大な範囲なので、クルマでの移動が欠かせません。美しい棚田でも著名な地域ですから、日本の原風景を思わせる里山を味わいつつ、ゆっくりドライブして回りたいですね。なお、こちらも11月頃から冬季閉鎖となる施設や作品がありますので事前に調べてからお出かけください。

温泉だけじゃない! 箱根は“すぐれた美術館”が集結したアートな町

『睡蓮の池』(クロード・モネ/ポーラ美術館所蔵)

神奈川県・箱根町

歴史ある温泉観光地として知られる箱根ですが、“アートの町”というもう一つの顔も持っています。町中にわたって数多くの美術館が立地。その素晴らしいところは、ただ美術館があるというだけではなく、“すぐれた美術館”が多い点です。「ポーラ美術館」はモネ(写真左)、ルノワールなど印象派の質の高いコレクションを誇り、「岡田美術館」は古代から現代までの日本や東洋の絵画や陶磁器を主に収蔵・展示。喜多川歌麿の大作『深川の雪』は「岡田美術館」のコレクションです。他にも葛飾北斎、横山大観、尾形乾山の作品なども所蔵。野外美術館の「彫刻の森美術館」(写真右)では箱根の山々を背景に、自然の中に佇む、ピカソや岡本太郎らの彫刻作品と触れ合うという貴重な体験もできます。一つひとつを挙げていけばキリがないくらいですね。数々の美術館をクルマで巡りつつ、景勝地・箱根のドライブもぜひお楽しみください。

ポーラ美術館
■開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
■休館日:年中無休(展示替えのため臨時休館あり)

岡田美術館
■開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
■休館日:年中無休(12月31日・2017年1月1日は休館)

彫刻の森美術館
■開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
■休館日:年中無休

日本の原風景、伝統工芸に日本画…。日本の美を堪能できる半島

能登半島

日本海に突き出た能登半島。1周およそ260キロになるこの半島は、日本で初めて世界農業遺産に認定された『能登の里山里海』など日本の原風景もあり、かつ、随所で伝統工芸を楽しむことができるエリア。朝市で知られる輪島はいうまでもなく輪島塗の本場。「輪島漆芸美術館」では、『輪島塗』(写真上)の名品はもちろん、人間国宝や日本芸術院会員などの漆芸家の作品も鑑賞することができます。また半島の最先端部を占める珠洲には、戦国時代に忽然と姿を消した幻の陶器『珠洲焼(すずやき)』があります。『珠洲焼』の魅力は何といっても素朴さと洗練さを併せ持った味わい。能登の中心都市七尾は、江戸時代の画家・長谷川等伯の故郷。というわけで「七尾美術館」には等伯の作品が所蔵されています(常時展示されているわけではありません)。七尾湾に浮かぶ能登島には「能登島ガラス美術館」(写真下左右)があり、世界各国のガラスの名品が所蔵・展示されています。少し足を伸ばして金沢市にある「金沢21世紀美術館」も併せてどうぞ。

輪島漆芸美術館
■開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
■休館日:年中無休(12月29日〜31日は休館。展示替えのため臨時休館あり)

七尾美術館
■開館時間:9:00〜17:00(入館は16:30まで)
■休館日:毎週月曜、月曜日が祝日の場合は翌日、年末年始、展示替期間

能登島ガラス美術館
■開館時間:4月〜11月までは9:00〜17:00(入館は16:30まで)、12月〜3月までは9:00〜16:30(入館は16:00まで)
■休館日:毎月第3火曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日〜翌年1月1日)、展示替期間

金沢21世紀美術館
■開館時間:展覧会ゾーンは10:00〜18:00(金・土曜は20:00まで)、展覧会ゾーンは9:00〜22:00
■休館日:展覧会ゾーンは月曜日(祝休日の場合は翌平日)、年末年始

陶器を見て、触れて、感じて! ついでに買い物も

滋賀県・甲賀市信楽

陶芸で有名な滋賀県・甲賀市の信楽。中世六古窯の一つとされる信楽では2016年秋、3年に一度の「信楽まちなか芸術祭」が開催されます(10月1日〜23日)。エリア全体が芸術祭の会場となって、ふだんは見られない窯元や工房が公開されたり、『信楽の物語』というテーマで陶芸家や現代美術作家たちが作品の競作をしたりと見どころ満載。10月8日〜10日には伝統の陶器まつりも開かれます。信楽焼の掘り出し物が見つかるかも!? この芸術祭の魅力は何といっても人との交流。職人たちと触れ合えるのはもちろんのこと、地域の人々が参加する企画もあり、市民全員で芸術祭を盛り上げようとしているのが感じられます。また、近隣の「MIHO MUSEUM」や「陶芸の森美術館」とも連携しており、「MIHO MUSEM」では所蔵品の尾形乾山のやきもの60点余りが12年ぶりに展示されます(10月1日〜12月11日、展示替えあり)。秋の一日をやきものに浸って過ごすのもいいですね。

信楽まちなか芸術祭

MIHO MUSEUM
■開館時間:10:00〜17:00(入館は16:00まで)
■休館日:サイトよりご確認ください。

陶芸の森美術館
■開館時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
■休館日:毎週 月曜日 (祝休日の場合は翌平日)、年末年始

文化・芸術に触れるため街全体を彷徨うアート・ツアーに

大分県・別府市

別府は古くからの温泉街ですが、近年はアートによる町おこしにも力が入れられています。10月29日〜11月30日にかけては「ベップ・アート・マンス2016」が催されます。これは、別府市街全体を舞台に文化・芸術系のイベントや展示が多数実施される市民文化祭です。漫画の原画展やミニ映画祭、ファッションショーに路上パフォーマンスなど、さまざまなジャンルの作品が盛りだくさん。過去にはアーティストが制作したお化け屋敷なんて企画も。別府市の駅やデパート、商店街に空き家など至るところで行なわれているため、アートの“はしご”をしながらさまよう非日常体験は一興です。クルマを少し走らせれば、大分に所縁のある洋画家や工芸家、彫刻家らの作品を多数所蔵する「大分県立美術館」や地域全体に芸術作品を点在させアートで地域振興が図られている国東半島もありますから、併せて訪ねてみるのもいいですよ。
※写真は過去のイベントの様子を映したものになります。

ベップ・アート・マンス2016

大分県立美術館
■開館時間:10:00 〜 19:00(入館は18:30まで)、金・土曜日20:00まで(入館は19:30まで)
■休館日:年中無休(臨時休館を除く)

 

【識者プロフィール】

藤田令伊(ふじた れい)
アート鑑賞ナビゲーター、大正大学文学部非常勤講師。企画集団プラスリラックス共同代表。独自の視点によるアート情報サイト「ARTRAY」を主宰。著書に『企画展がなくても楽しめるすごい美術館』(ベストセラーズ)、『現代アート、超入門!』『フェ ルメール 静けさの謎を解く』『アート鑑賞、超入門!7つの視点』(以上、集英社新書)などがある。

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